珈琲記

敬愛するコーヒー研究家、井上誠氏の著書より題を借り、私もここに、私が愛したコーヒーを記そうと思う。

Chapter.7 - "基礎"

どのような物事においても、基礎や基本といった、所謂物事の根幹であって、そのもの自体をシンプルに体する「何かしら」というのは、肝要なものである。

 

そのものについての本質を常に問い、その本質を常に土台に晒している。

そしてそれは鏡であって、常に自分が正しく映っていなければならない。

 

 

さて、本日の記事で紹介するのは、そんな洗練された世界にぽつんと在る、僕の北海道での行きつけのお店。

 

一本筋が通っていて、頑固で、一度拘ればそこに際限がない。

そんなカタブツの店主と、その店と人柄と、そんな店主が作ったコーヒーに魅せられてカウンターに立つ女性がいる、静かであたたかな場所である。

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【ブレンドコーヒー】

- この店は貴重な西洋陶磁器と、和洋折衷が情緒を醸す日本の焼き物でコーヒーを提供する。曰く「薄い、軽い、職人の拘りがある」。写真は柿右衛門絵付けのコーヒー椀皿。

 

「大量生産」が騒がれる今のご時世に、コーヒー豆を日々小まめに焙煎し、コーヒーの1杯1杯を――それがどんな客やコーヒーであっても――、必ず1杯点てで抽出する。

それがこの店のコーヒーであって、しかしそれはコーヒーの「本質」であり、即ち「基本」なのであった。

先述のような時代だからこそ、こういった「コーヒーとは何たるや?」という問いを常に投げかけてくる店と、常に自分に問い、その答えを追求せんとコーヒーに向き合っている人間が、必要なのだ。

 

この店のコーヒーは、全て焙煎度合が深煎りであって、この深煎りはその辺で言われる「フルシティ」程度の中深煎りではない。

全てフレンチローストか、それより上の、ひどく丁寧に煎られた豆であって、それは昨今の「共通言語」で語られるようなコーヒーの香味なんかを、スパッと一太刀にして断ち切るような、そんな力強さと雰囲気が醸されたコーヒーである。

 

「これぞコーヒーである」と、その手で、背中で、生き様で語りかけてくる――そうして得られたコーヒーは、一口啜れば、その琥珀の液体の本質が沁みついていくのだ。

 

 

本日紹介したのはこちら。

 

■深煎りの珈琲 Basic

北海道札幌市中央区大通西10丁目 南大通ビル地下1階
地下鉄東西線 西11丁目駅 3番出口階段から直結)

営業時間 月~金曜日 9:00~21:00
土曜日 11:00~19:00
定休日 日曜・祝日

TEL 011-271-9043

http://www4.ocn.ne.jp/~basic-co/

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